第58回定期演奏会「きみに伝えたい」には多くの皆様においでいただき,誠にありがとうございました。
歌に込める二つの思いがありました。
一つは,昨年7月の豪雨災害からの復興の道を歩むこのまちで,ささやかながら子どもたちの歌声を皆様の明日への希望につなげたいというものです。
「心が洗われた」「癒された」「元気をもらった」「来年が楽しみ」等々の声をたくさんいただきました。また「げんこつ募金」には115回の元気拳と63,857円の浄財を提供していただきました。皆様のご厚志に心から感謝申し上げます。
もう一つは,今年2月に永眠された第9代団長の石原達雄先生に感謝の気持ちを届けることでした。
石原先生の指導を直接受けた者たちが中心となったOBステージの男声合唱は,先生の教えを心に刻み,このまちで歌い続ける決意を新たにする演奏でした。現在の団員には石原先生の指導を直接受けた者はおりません。しかし,彼らも「団の歴史と,今在る自分」を感じて「感謝と決意」を伝えようとしました。その相手は会場の皆様であり,友であり,家族であり,あるいは自分自身でもあったに違いありません。
今回の演奏会に込めた二つの思いを,皆様と共に果たすことができました。
演奏会においでくださった皆様の中には,「こういう点がよかった。」「こうしたらもっとよくなるのではないか。」「年々,子どもたち一人一人の成長の様子がわかるので嬉しい。」などと気付きを伝えてくださる方がいらっしゃいます。まるで我が子のように,多くの皆様に見守られ励まされながら歌うことができる子どもたちは本当に幸せです。
このまちで皆様と共に,呉少年合唱団は歌い続けていきます。
これからも,どうぞよろしくお願いいたします。
令和元年(2019年)12月
呉少年合唱団 団長 木村茂緒